


国語の授業で、「子曰わく(し いわく)……」という不思議なリズムの言葉を聞いたことはありませんか?これは『論語(ろんご)』という、大昔の中国で書かれたとても有名な本の中の言葉です。
「昔のむずかしい言葉だから、小学生にはわからないよ」と思うかもしれませんが、実は『論語』には、今の私たちの学校生活や友達づきあいにも役立つ「素敵なアドバイス」がたくさん詰まっています。
この記事では、『論語』の基本や有名な言葉の意味をわかりやすく解説します!
さらに、国語の宿題や自由研究で先生にほめられる「論語の感想文・調べ学習のまとめ方」も紹介しています。孔子(こうし)先生の言葉にふれて、昔の人の知恵を学んでみましょう!
まずは、「『論語』っていったいどんな本なの?」「誰が書いたの?」という基本のヒミツから探っていきましょう。
『論語』は、今からなんと約2500年前の中国で作られた本です。
日本はまだ縄文時代や弥生時代だったころに書かれたものが、海を渡って日本に伝わり、今の時代までずっと大切に読み継がれています。世界中でたくさんの人に読まれている、超ウルトラ大ベストセラーなのです!

『論語』に登場する主人公は、孔子(こうし)という名前のとても立派な先生です。
孔子先生は、「思いやりの心(仁:じん)」をとても大切にしていて、たくさんの弟子(生徒たち)に勉強や人としての正しい生き方を教えていました。
実は『論語』は、孔子先生が自分で書いた本ではありません。孔子先生が亡くなったあとに、弟子たちが「先生はあんな素敵なことを言っていたな」「あのとき、こんなアドバイスをしてくれたな」と思い出しながら、先生との会話をまとめたメモ帳のような本なのです。
『論語』を読むと、一番最初に必ず「子曰わく(し いわく)」という言葉が出てきます。
少しむずかしい読み方ですが、これは「(孔子)先生が、こうおっしゃいました」という意味です。
「子(し)」は孔子先生のこと、「曰わく(いわく)」は「言いました」のとても丁寧な言い方です。これを知っているだけで、グッと『論語』が読みやすくなりますよ。
『論語』にはたくさんの言葉が載っていますが、その中でも小学生の皆さんにぜひ知ってほしい「4つの有名な言葉」を紹介します。
| 読み方 | まなびて ときに これを ならう、また よろこばしからずや |
|---|---|
| 意味 | 先生に教わったことや新しく学んだことを、あとで繰り返し復習して「自分の力」にするのは、なんと嬉しいことだろうか! |
| 解説 | サッカーやピアノも、最初はできなくても、何度も練習してできるようになったらすごく嬉しいですよね。勉強もそれと同じで、「わかるようになるって楽しい!」ということを孔子先生は教えてくれています。 |
| 読み方 | おのれの ほっせざる ところ、ひとに ほどこす こと なかれ |
|---|---|
| 意味 | 自分が「他の人からされたら嫌だな」と思うことは、絶対に他の人にしてはいけません。 |
| 解説 | これは孔子先生が一番大切にしていた「思いやり」の教えです。意地悪を言われたら悲しいから、自分も人には言わない。とてもシンプルですが、世界中のみんながこれを守ればケンカはなくなりますね。 |
| 読み方 | あやまちて あらためざる、これ を いいて あやまち と なす |
|---|---|
| 意味 | 失敗してしまったあとに、それを反省して直そうとしないこと。それこそが「本当の失敗」というのだよ。 |
| 解説 | 誰でもテストで悪い点を取ったり、忘れ物をしたりするなどの失敗をします。孔子先生は「失敗するのは仕方ない。でも、そのあとに『次はどうすればいいか』を考えて直さないのが一番ダメなんだよ」と優しく教えてくれています。 |
| 読み方 | おんこ ちしん (※もとの文は「故きを温ねて新しきを知る」) |
|---|---|
| 意味 | 昔の出来事や古い教えをしっかり学んで、そこから新しい知識や考え方を見つけ出すこと。 |
| 解説 | 「歴史の勉強なんて意味あるの?」と思うかもしれませんが、昔の人がどうやって失敗を乗り越えたかを知ることで、今の私たちの悩みを解決するヒントが見つかる、という素晴らしい四字熟語です。 |
『論語』の言葉は、今の小学生の皆さんの「あるある」な悩みにも、ズバッと答えてくれます。
友達と意見が合わなくてケンカしてしまったときは、【2】の「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」を思い出してみましょう。
「自分がひどい言葉を言われたら悲しいから、自分から謝ってみようかな」「相手の気持ちになって考えてみよう」と、相手を思いやる「優しい心」を取り戻すことができます。
宿題がめんどくさくてやりたくないときは、【1】の「学びて時に之を習う」の言葉を思い出してください。
「今はめんどくさいけど、これがスラスラ解けるようになったら絶対にかっこいいし、嬉しいはず!」と、練習の先にある「喜び」を想像すると、少しだけ頑張るパワーが湧いてきますよ。
2500年も前の言葉が、どうしてスマートフォンもゲームもある今の時代に当てはまるのでしょうか。
それは、時代が変わっても「人間の心(悲しい、嬉しい、友達と仲良くしたい)」はまったく変わっていないからです。大昔の人も、今の私たちと同じように悩み、喜んで生きていた証拠ですね。
『論語』の言葉の意味がわかったら、それを感想文やレポートにまとめてみましょう。
先生に「すごくよく考えているね!」とほめられる3つのコツを紹介します。
『論語』にはたくさんの言葉がありますが、全部を書く必要はありません。
「私はこの言葉が一番好きです」と、自分の心にピッタリきた言葉を一つだけ選び、ノートの最初におおきく書き出してみましょう。それだけで、あなただけの特別なレポートがスタートします。
ここが一番のポイントです!ただ意味を写すだけでなく、「自分の生活の出来事(体験)」をセットにして書きましょう。
(例): 「私は『過ちて改めざる?』の言葉を選びました。なぜなら、前にお母さんに嘘をついてしまったとき、素直に謝らなくて後悔したことがあるからです。これからは失敗したらすぐに『ごめんなさい』と言って直すようにしたいです。」
このように書くと、オリジナルの素晴らしい感想文になります。
『論語』は、目でおとなしく読むだけでなく、声に出して読む(音読する)ために作られた文章です。
「子曰わく(し いわく)」と声に出して読んでみて、「昔の言葉はトントンとリズムに乗っていて、歌みたいで面白かった」「少しむずかしい漢字だけど、声に出すとすっきりした」など、音読して気づいた感想を入れると、よりレベルの高い調べ学習になります。
「論語」をテーマにした小学生向けの四択クイズを5問作成しました。
【正解】B:孔子(こうし)
解説:孔子は、今から約2500年前に中国で活躍した有名な考え方の先生です。彼の教えや、弟子たちと交わした言葉をまとめた本が論語です。
【正解】C:失敗したのに、それを直そう(改めよう)としないこと
解説:孔子先生は「過ちて改めざる、是を過ちと謂う(あやまちてあらためざる、これをあやまちという)」と言いました。失敗をしても、それを反省して直さないことこそが、本当の失敗なのだと教えてくれています。
【正解】A:学びて時にこれを習う、またよろこばしからずや
解説:学校や塾で新しく習った勉強を、おうちで何度も繰り返し練習して、自分でできるようになったときのワクワクするような喜びを表した言葉です。
【正解】B:学びて思わざれば則ちくらし。思いて学ばざれば則ちあやふし。
解説:人から学ぶ(勉強する)ことと、自分でしっかり考えることの2つのバランスがどちらも大切だ、ということを孔子先生は教えてくれています。
【正解】C:温故知新(おんこちしん)
解説:昔の人がのこしてくれた知恵やルールを大切に学び直すことで、今の自分たちにとっても役立つ新しいアイデアや解決方法がひらめくという意味の言葉です。
大昔のベストセラー『論語』には、勉強の楽しさや、友達への思いやり、失敗したときの心構えなど、私たちが毎日を楽しく生きるためのヒントがたくさん詰まっています。
「むずかしい」と決めつけずに、まずは今回紹介した言葉をゆっくり声に出して読んでみてください。2500年前の孔子先生が、タイムスリップして目の前で優しく語りかけてくれているような気持ちになれますよ。
調べ学習のまとめ方のコツを使って、ぜひあなただけの「お気に入りの論語レポート」を完成させてくださいね!